年々市場が伸びているEC市場では常に急激に落ち込んだり、伸び率が上昇したりと入れ替わりが多い業界の一つではあります。また、よくある問題視されている送料の値上げ問題などが差し掛かり、新しい業者を契約したりする場合がありますが、それをきっかけに自社出荷から物流倉庫委託するという企業もいるのではないでしょうか。また、それに見合った物流サービスをの費用として高く支払っているケースでは問題ありませんが、知らない間に意外と高く付いていて商品利益でカバーするというケースが多いかと思いますのでご注意しましょう。
今回はその選ぶポイントをまとめていきたいと思います。
目次(もくじ)
3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは?
3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは、企業活動に置いての業務のうち物流部門を第三者企業に委託する業務形態を指しております。簡単に言いますと「物流倉庫業務の外注です」そもそもこの3Pという用語は最近流行ったのは、多くの企業が物流業務に関してジレンマを抱えていたからです。企業にとって効率的な物流ルートの創出は事業拡大のための根幹だといえます。しかし、ひとつの企業が物流に必要なトラックなどの交通手段、荷物を保管しておく倉庫、それらを使用するのに必要なヒューマンリソースやソフトウェアなどをすべてそろえるとなると相当な時間と資金がかかってしまいます。
かといって、それらが必要となるたびに物流業者に依頼するのも非効率です。そこで、そうした物流業務を丸ごと外部に委託してしまおうという選択肢が次第に注目されるようになったというわけです。
物流倉庫を選ぶときの見るべきポイント
よくあるのが ①保管費 ②ピッキング/梱包作業費 ③送料 で大きく分類されるのでそこをまず注目することがいいかと思いますが、それだけですと知らない所で料金が大きく嵩張ってしまうということがよくありますので気をつけましょう。しかも一旦物流倉庫に預けますと会社のフットワークの重さ上、なかなか物流倉庫を移管するというジャッジにはいたることが少ないので高い作業費を払い続けることになってしまう可能性がありますので、ご注意しましょう。
メインで見ていきたい項目はこちらとなります。
- 倉庫フロア使用料(保管料)
- 入庫料
- 出庫料(ピッキング)
- 加工料(箱入れ・送り状貼り)
- オペレーション費用
- 受注管理システム使用料
- 運送費(⇦ここが送料です)
- 資材費(ダンボール・緩衝材など)
- その他費用(チャーター荷役・仕分け作業料/20~40フィートコンテナデバン料)
倉庫フロア使用料(保管料)
こちらは主に月額費用としてかかってきます、今まで自社出荷をしたことにない企業に関してはここは1つの見落としがちポイントとなります。例えば月商1,000万円以上売れている企業は倉庫の保管面積として20~30坪以上は使っているケースが多いです。1坪は3.30579平方メートルなので、ざっくりですが、30坪を使っている企業は月額10万円~15万円を支払っている計算となります。(坪単価:5000円計算)
入庫料(入荷・検品)
実際に物流倉庫を3PLの会社に委託した場合、商品をメーカーに発注して送付先を倉庫にお送りするよう手配をするのですが、実際に商品が到着した際に入荷管理を行います。
- 入荷在庫のチェック
- 不良品が無いかの検品チェック
- 倉庫マネジメントシステムへの在庫更新
- 契約スペースへの配置
を主に行うようになっております。こちらは相場は業務量によって変動いたしますが(検品内容などによります)相場としましては1件あたり15円~25円くらいかと思います。
出庫料(ピッキング)
こちらは実際にECサイトより注文を頂いた時に注文情報を取り込み倉庫で以下の様なオペレーションを行います。
- 当日出荷分の伝票締め作業
- 在庫の引き当て作業
- 納品書・ピッキングリスト作成
- ピッキング
- 梱包作業場へまとめる
といった様な形となります。こちら1ピッキングに対して相場は約10~15円となります。
加工料(箱入れ・送り状貼り)
商品をピッキングされた物を実際に箱にうまく入れられる様に梱包(瓶や割れ物は緩衝材を入れるなど)そして納品書・チラシなどその他に同梱するものを一緒に入れ一番宅配便・メール便の安いサイズまで入れられる様に箱入れを行います。
その後に箱でまとめられる様になりましたらその上から送り状伝票を貼り付け出荷の準備が整うまでの段階となります。こちらはピッキングや1梱包の作業量として一緒にされることがよくありますが、約100円~400円が相場となります。
オペレーション費用
こちらは固定費でシステムの更新・メンテナンスや保守対応をするための費用となります、こちらは基本的に相場は3~10万円と業務量によりピンキリですが、こちらは交渉次第ではなしにすることも可能な場合があります(但しメンテナンスや保守など更新作業等々を全てクライアント側で対応した場合です)
受注管理システム使用料
こちらは様々なシステムがございますが、受注処理システムを3PL企業側で委託した場合はこちらのシステム手数料が発生します
・クロスモールの場合は1ショップあたり1万円〜(固定費)
・ネクストエンジンの場合は1アカウント1万円+受注処理25円/件
こちらは予め、使用する受注管理システムを把握し費用を先に計算することをオススメいたします。
運送費(⇦ここが送料です)
こちらは主に3種類を使い分けて使用している場合がありますので、自社の発送形態によって使い分けられるなど、柔軟な対応ができるところが一番ベストです。
【主な物流配送業者】
- ヤマト運輸(クール便・沖縄〜離島、宅急便コンパクト、ネコポスが主な強み)
- 佐川急便(本州が基本的に安いのが強み)
- 日本郵便(EMSの対応が可能、基本的に全ての配送に対応可能で集荷・イレギュラー対応なども割と柔軟)
- 西濃運輸(主にB2Bの配送が安く強みを持っている)
- その他
資材費(ダンボール・緩衝材など)
こちらは主に段ボールの料金となりますが、最近は緩衝材をいれるところが増えているので、そこが価格が乗っかってしまうところがございます。
その他費用(チャーター荷役・仕分け作業料/20~40フィートコンテナデバン料)
こちらは主に海外から商品を輸入した時にチェックする企業が多いかと思うのですが、コンテナで商品を大量に混載でたくさんの商品を輸入した際に港の通関を通す際に一旦別の場所に入れてから物流倉庫に入荷するというケースが多いのではないでしょうか。
その場合輸入した配送料金とさらにそれを物流倉庫に入荷する際の配送料が二重にかかってしまうので、直接コンテナをデバンできる会社があるのが望ましいです。その際のコンテナのデバン料金(20フィートと40フィートではコストが変わります。)をチェックするのがベストでしょう。